丸木文華『兄弟』『兄弟ー夏ー』『兄弟ー冬ー』

前回の再読の波に乗ってこちらのシリーズも読了。

これを読んだ上で思ったことをつらつらと書く。

 

先生の作品に出てくる両親は良くも悪くも善良な人が多く、エゴイスティックでも子供に対しての執着が少ないよね。

だからなのかこのシリーズも兄弟であることの禁忌に対して両親への後ろ暗さはあまり感じず、当人同士の元々の兄弟関係から生ずるコンプレックスをどう受け入れられるかが大きい山なんだなと思った。このシリーズはそこに加えて山山谷谷山谷!とイベント目白押しなんですが。

先生のBL小説の殆どに他の男に一回はヤラレる受ってのがあってそこに嫉妬してめちゃくちゃになる攻がかわいい。他の男も二人が盛り上がるためのエッセンスにしかならないのが不憫だけどまぁ一回は出来たんだしそれに満足してくれとなる。

 

このシリーズは珍しく脇カプの小話もあってそちらも結構好き。受攻逆転カプなんだけど、逆転した方が相性良さそうでよかった。